KAB Japan Story

ストーリー

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私たちは世の中全体を変えることはできません。Keep A Breast はアートを通じた小さな努力の積み重ねによりコミュニティを作りはじめました。これが私たちのミッションの根幹となっています。

I. ACT: 設立の背景

1990年代スケートボード業界のデザイナーとして働いていた、Keep A Breastの設立者シェイニー・ジョー・ダーデンは、スケートクリエイティブの”DIY精神”に傾倒していました。当時スケートボーディング界は、産業というよりむしろクリエイティブシーンそのものであり、そのシーンを創り上げていたのはアーティストやデザイナー、時代を牽引するオリジナリティに溢れた人々によるものだとシェイニーは気付きました。そしてこのスケートボーディング界こそ啓もうしていくにふさわしい場だと悟ったのです。

1998年、シェイニーと友人のモナ・ムカジア・ゲーリックはこのエネルギーをうまく利用しようと、アクションスポーツシーンにいる友人や同僚、地元の子どもたちの作品を発表するオリジナルのアート&ファッションイベントをプロデュースしました。

その反応は目を見張るものだったので、中でも草の根的なアートイベントを”Modart” として確立。Modartのスローガンは、”クリエイティブな活動を続けることにより、アクティブなクリエーションを生み出す”ということでした。シェイニーとモナは世界的に活躍する著名なストリートアーティスト、芸術家、グラフィックデザイナーが集結したグローバルコミュニティを呼び寄せ、南カリフォルニアだけでなく広く注目される集客力のあるギャラリーイベントシリーズに成長させていきました。

II. EVOLVE: 沿革

1999年、20代であったシェイニーとモナは同年代のアーティストでもある友人のが乳がんに罹患していることを知りました。そしてその友人が自身の友人へ乳がんについての正しい知識を認知拡大したいと思っていることに気づきました。しかしアイデアやインスピレーションを得るために調査した乳がんのチャリティ団体は、当時は年齢層の高い女性を対象とした活動ばかりで、アクションスポーツカルチャーのクリエイティブなエネルギーに共鳴するものは皆無でした。そこでシェイニーはModartを利用し、斬新なアートを通して人々を惹き付けようと考えました。

その結果がKeep A Breast、つまりシェイニーとモナにより生み出された、独創性のあるアートをメインコンセプトに乳がんという身体的、精神的チャレンジと対峙していくという新しい考え方です。シェイニーは女性ボランティアを募り、石膏に浸したガーゼを女性の上半身に巻き付け、固まったものを剥がしてできる白い石膏の像をキャンバスとしてModartのアーティストたちに配布しました。これがKeep A Breastオリジナルのブレスト・キャスト・アートになっていきました。

2000年、これらのブレスト・キャストは初めて、”Keep A Breast”と言う展示会で発表されました。この時、プロ女性スノーボーダー達のキャスト(胸型)にシェパード・フェアリーやエド・テンプルトンなどの著名アーティストにより描かれた作品が並びました。これをきっかけにKeep A Breast は、<art. education. awareness. action [アート/啓もう/認知/アクション]>という新しいスローガンの元、アート志向の乳がん啓もう団体としての活動がはじまりました。

それから数年、Keep A Breastの展示は、アメリカ国内そしてヨーロッパの各地で行われ、多くのセレブリティの胸型提供や、著名アーティストの参加も増加しました。2002年にはブレスト・キャスト・アートのオークションが初めて開催され、乳がんチャリティへの寄付に発展。スケートボード界のみならず、音楽、アクションスポーツシーンの新進アーティスト参加により脚光を浴びたアートによる支援の成功は、若い世代への乳がん啓もう活動の布石となりました。

しかし、認知活動だけでは十分ではありませんでした。乳がんへの奉仕活動に関与していく中で、シェイニーは若い世代に向けた乳がんの啓もうやサポート活動を誰も行っていない事に気付いたのです。そこで、若い世代が興味を持ちやすいように啓もうプログラムを進化させていきました。これが「啓もうブース」や、「セルフチェック(自己検診)カード」などのユニークでインタラクティブな啓もうプログラムの始まりです。

そして2005年5月11日The Keep A Breast Foundationは米国内国歳入庁により、正式に免税資格のある501(c)(3)の非営利組織として、また2012年6月、日本でも特定非営利活動法人Keep A Breast Japanとして東京都よりNPO法人として認証されました。

III. INFLUENCE : 影響

今日、意義のある活動を通して若い人々が自分の意見を持ち、また自己を確立させる新しい非営利団体モデルとしてKeep A Breastは認められています。また若いがん罹患者の方々との交流や、またセレブリティアスリートやアーティスト、ミュージシャンなどと共に活動するアンバサダープログラムを通じ、彼らの経験や心に届くメッセージを発信してきました。若い人々が行ってきた貢献活動が大人と同等に評価を得ているKeep A Breastのコミュニティを大変光栄に思っています。

実際に若い人々がKeep A Breastのプログラムやキャンペーンにより触発されたという多くのメッセージが届いています。例えば、ある10代の女性が乳がんを煩っている親せきを勇気を振り絞って元気づけることができるようになったり、ある学生グループがKABのブレスト・キャスト活動のサポートグループとして成功したという報告を受けています。その一方2010年には、ペンシルバニア州で12歳と13歳の女子生徒2名がKABの認知活動を推進するブレスレットを着用していたところ、学校側より停学処分を受けました。彼女たちは学校側を提訴しキャンペーン団体を組織、ACLU(全米市民的自由連合) のサポートを得ました。そして2011年、US地方裁判所は女子生徒たちの訴えを認めたのです。

このような人々の想い、行動により、KABは支えられているのです。

 

IV. ABOUT Keep A Breast Japan: キープ・ア・ブレスト・ジャパンについて

ピンクリボンという⾔葉が日本で定着して何年にもなります。
しかし、欧⽶でその活動が定着した1990年台から乳がん死亡率が減少している一方で、日本での乳がん罹率、死亡率共に年々増加し続けているのです。
理由の一つとして考えられるのは、検診率の低さ。
特に若い20代、30代の⼈々は年配の⼥性の病気と信じ、他人事と思いがちですが
実は乳がんは20代でも罹率する病気であるのと同時に、若いほど進行が早いため、発見が遅れがちで手遅れになるケースがよく見られます。
乳がんは早期に発見すれば治療することで克服できる確率の高い病気でもあります。

日本でも若い世代が興味を持つ、アート、音楽、ファッションを通して、予防、早期発見の重要性を訴えることを中心に、乳がんで亡くなる命のない社会の実現を目指して活動しています。